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臨床情報 「ADHDの治療にビデオゲーム、米FDAが承認」

ADHDの治療にビデオゲーム、米FDAが承認



ADHDの治療で今、話題になっていることがあります!


ADHDの治療にビデオゲーム、米FDAが承認
米食品医薬品局(FDA)が注意欠陥・多動性障害(ADHD)の子どもの治療のためのビデオゲームを初めて承認した。
リンク
www.cnn.co.jp



 ADHDの治療にゲームを用いたものが開発され、FDA:アメリカ食品医薬品局 (Food and Drug Administration)にて治療効果を認められて承認されました。





 前回のブログにも記載しましたが、ゲーム依存が社会的に深刻な問題であり、自閉スペクトラム症、ADHDの傾向を持っていらっしゃる方はゲーム依存症を併発しやすく、またゲームの過剰なプレイにて衝動性の悪化が報告されているのですが、、、

 ADHDの治療にゲームというのは逆説的ですね。



 開発チームによる試験にて重篤な副作用は確認されず、このゲームを1日25分間、週に5日、4週間にわたりプレーした子供のうち、30%に「注意力に関する1つ以上の指標で、注意欠陥の兆候が見られなくなった。また、効果はゲーム療法を受けた後、最長1カ月続いた。」と報告されています。



 現在のADHD治療に取って代わることはありませんが、薬物療法・心理療法の補助的に使われる可能性がありそうです。



 

 しかし、衝動性への効果や悪影響、ゲーム依存症の助長にはつながらないか気になるところです。





 以前のブログにも記載しましたが、楽しさを伴う治療はお子さんにも継続治療をしやすいため、もしも効果が期待されるならば導入を検討したいところです。





 



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ameblo.jp



名駅さこうメンタルクリニック

院長 丹羽亮平