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臨床情報 「お困りのないギフテッド(天才)への支援が大事」

お困りのないギフテッド(天才)への支援が大事

「お困りのないギフテッドの方」とは、簡単にいうと、



「社会適応性の高いギフテッドの方」のことになります。

 (各地域の進学校にいらっしゃるのではないでしょうか?)







 社会適応性の高いギフテッドの方は、学校生活や学習においてとても優秀な方が多く、本人もご家族も現状にお困りはないかもしれませんが、社会的な支援はとても意義のあることです。



 なぜかというと、

 本人の高い能力や興味に対して、それらを満足に満たす環境やサポートがないと、結局、能力や興味が十分に生かされないことがありうるからです。



 ギフテッドの方の高い能力を生かすことは、



・個人としての本人の人生もよりよくなる可能性がありますし、・有能な能力がさまざまな分野で生かされることは日本や社会への大きなインパクトが生まれると思います、



 

 簡単にいうと、(個人的な願望でもありますが、)

 特別な能力をもつ優秀な方には、特に、研究や開発、起業など、何か新しいことへのチャレンジを期待したいです。





 日本は、小・中・高の教育過程において(欧米に比較して受験制度の違いによる点が大きいと思いますが)キャリア教育があまり重視されないように感じます。



 そのため、目先の受験合格を意識した勉強に集中すると、人生をより中・長期的な視点で考えた「興味のある分野の職種で成功する」にはどうしたら良いか、ということを考える時間があまり取れないのかもしれません。





 お困りへの支援は必要ないかもしれませんが、社会適応性の高いギフテッドの方にも(と言わず、すべてのお子さんに対しても)、特定の興味を活かせる活動(奨学金で留学、学生時に研究や起業の体験など)を支援し将来に繋げることが重要と思います。








 

 

名駅さこうメンタルクリニック
院長
丹羽亮平