臨床情報 「発達障害、ADHD、統合失調症の人類上の意義」
統合失調症は歴史が長く、古代エジプト史より存在が指摘されている疾患です。
統合失調症に関与する遺伝子が現在まで脈々と受け継がれてきたということです。
この遺伝子が淘汰さず人類の歴史上存在しつづけてきたことには、人類学上の適応的な意味(人類に役に立つ!!)があるという考えがされています。
統合失調症(そして双極性障害)の関与する遺伝子には創造性を高める働きがあると指摘されています。
つまり、人類集団に「天才」をうみだす可能性を秘めているのです。
同様に、発達障害、自閉スペクトラム症、注意欠如多動症など、「障害」「症」とつくと「疾患」としてのネガティブな印象が強いと思いますが、基本的に「個性」であると私たちは捉えています。
つまりは個性として「よい側面」も「こまる側面」もあるというわけです。
発達障害、ADHDにも関与する遺伝子の存在がありますが、同様に人類学上の適応的な意味があるという考えがあります。
発達障害、ADHDの傾向を持つ方は「創造力がずば抜けている」ということが分かっております。
僕自身も、診察で発達障害、ADHDの傾向を持つ患者さんと触れる中で、興味のあることに向ける熱量の高さに驚かされることが多いです。
・興味のあることに没頭 (こだわり、多動性、過集中の側面)
・創造性のあるアイディア
・パワフルな行動力(多動性)
実際、世界的にも大成功されている著名人の方は発達障害、ADHDの傾向を公表されている方が少なからずいます。
発達障害、ADHD、学習障害、自閉症スペクトラム、、、「障害」としてのネガティブな側面を緩和させながら、併せ持つ素晴らしい可能性の活かし方はないか診察でいつも考えています。
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丹羽亮平