臨床情報 「睡眠剤デエビゴの長期投与が可能に」
睡眠剤デエビゴの長期投与が可能に
睡眠剤について、ベンゾジアゼピン系に加え、昨今はオレキシン受容体拮抗薬、メラトニン受容体作動薬、Z-drug(ゼットドラッグ)が主流になりつつあります。
ベンゾジアゼピン系:トリアゾラム(ハルシオン)、ブロチゾラム(レンドルミン)、フルニトラゼパム(サイレース)、ニトラゼパム(ベンザリン)、ブロチゾラム(レンドルミン)など
オレキシン受容体拮抗薬:レンボレキサント(デエビゴ)、スボレキサント(ベルソムラ)
メラトニン受容体作動薬:メラトニン(メラトベル)とラメルテオン(ロゼレム)
Z-drug(ゼッドドラッグ):ゾルピデム(マイスリー)、ゾピクロン(アモバン)、エスゾピクロン(ルネスタ)
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新薬デエビゴが2021年5月1日から長期処方可能になりました。
以下のブログにくわしく記載しましたが、デエビゴはオレキシン受容体作動薬の新薬です。
メリットはふらつき(筋弛緩作用)が少なく、依存性も低い、健忘や内服後の異常行動(脱抑制)も起こりにくいです。
こういった副作用が少ない睡眠剤は従来のベンゾジアゼピン系に比較し、催眠効果(入眠への効果、睡眠を維持する効果)が弱い印象がありましたが、デエビコは催眠作用が強いです。
診療状の実感ですが、フルニトラゼパム(サイレース、ロヒプノール)、ニトラゼパム(ベンザリン)などを含めた睡眠剤を複数内服されている患者さんがデエビゴにて処方量を減らせることを多数経験しております。
しかし言われている通り、「夢(悪夢)が増えた」との報告をしばしば受けます。
名駅さこうメンタルクリニック
院長 丹羽亮平