臨床症状 「小建中湯 子供への漢方。不登校、自律神経失調症、起立性低血圧など。」
小建中湯 子供への漢方。不登校、自律神経失調症、起立性低血圧など。
漢方に関するブログの続きですが、、
小建中湯は子供に処方する漢方の中でトップバッターといえます。
まず処方されるのは、虚弱、胃腸症状がメインで下痢や腹痛を繰り返すタイプです。
ストレスで腹痛が出現する
腹痛が原因で不登校になる
腹痛が原因で保健室で過ごす。途中帰宅になる。
このような症状の方には、効果が望めるのでまずトライしたい漢方です。
しかし、本来の小建中湯の効能からは外れますが、
他にも、起立性低血圧の症状にて、朝が起床しにくい、ふらつき、めまいがある。
自律神経失調症のような症状があり、ストレスなどに伴い心身が崩れやすい方にも、しばしば処方します。
起立性低血圧や自律神経失調症の症状があれば、
メトリジン⇨起立性低血圧 グランダキシン⇨自律神経失調症
などの処方を検討もしますが、
これらの薬でも即効性に乏しく効果も充分ではないケースがしばしばあり、
また、起立性低血圧や自律神経症、概日リズム障害などはADHDとの合併が多く、
ADHD症状が強い際は、中枢神経刺激薬(コンサータなど)も考慮しますが、
そこまでADHD症状を認めなければ、コンサータ処方の判断には至りません。
このような時に、まず小建中湯の内服を行いながら、家庭生活や学校生活の環境調整をゆっくり行っていくと、
症状が緩和することがよくあるため、不思議なものです。
名駅さこうメンタルクリニック
院長 丹羽亮平