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臨床情報 「インチュニブについて ADHD薬③」

インチュニブについて ADHD薬③

 インチュニブ(グアンファシン)は脳内の神経細胞間の後シナプスにおけるα2Aアドレナリン受容体作動薬(非中枢刺激薬)であり、コンサータ、ストラテラと作用機序が全く異なるものです。



 インチュニブはもともと血管収縮を抑える降圧薬(高血圧を改善する薬)として作られ、交感神経の過剰な働きを抑えて神経の緊張を取り去る働きもあります。

 こういった作用により、ADHD症状のなかでも多動・衝動性と気分のコントロールを改善する効果が高いです。





 そのため、内服に伴う注意点も血圧低下や脈拍数減少に伴うものがあります。



 例えば、房室ブロック(第二度,第三度)のある患者さんは禁忌になります。

 また、心血管系への影響として、徐脈、失神、ふらつき、動悸等も現れることがあります。



○多動・衝動性、気分のコントロールに良いと記載しましたが、具体的には、



 かんしゃく、暴言、暴力

 思い立ったら欲求を我慢できない。思ったことをつい言ってしまう。思いついたらすぐに行動してしまう。

 気分のアップダウンが大きい。

 リストカット、全身のピアスなどの自傷行為。過食嘔吐。

 ゲーム依存などの依存症状。



 などの効果を持ちます。



 一方、不注意・衝動性への効果は弱く、コンサータ・ストラテラと併用するケースもあります。







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名駅さこうメンタルクリニック
院長
丹羽亮平