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臨床情報 「精神科の薬物療法は長期的にも効果ある」

精神科の薬物療法は長期的にも効果ある

 自分は治療の方針として、必要あれば内服治療を積極的にお勧めするスタンスです。



 深刻なうつ症状、パニック発作、収まらない不安、明らかな不注意や衝動性など、診断に至るレベルの症状やお悩みのある状況は、基本的に脳神経が正常に機能していない状態によって引き起こされます。



 そのため、お薬によって神経伝達物質を補い、神経機能が正常に働くようにすると症状は改善する可能性が高いです。





 そして、様々な疾患にてわかってきていることですが、お薬を飲むことで症状の良くなった状態が続くと、(つまり、機能していなかった脳機能を働くようになると、)、脳神経の保護・再生、脳機能の改善といった根本的な解決にもつながることが少なくありません。





 例えば、うつ病患者さんに抗うつ薬(セロトニン)



    ADHD患者さんにコンサータ (ドーパミン) など





 症状の改善の見込める内服治療は、内服している時の効果だけでなく、内服終了したのちも内服前よりも安定していることが多いのです。







 しかし、ベンゾジアゼピン系の抗不安薬、睡眠薬はやはり、極力減らしたいと思っています。

(デパス、ワイパックス、マイスリー、レンドルミン、サイレースなど)



 僕は、ベンゾジアゼピン系の薬剤にて脳機能の改善や保護作用があることを示唆する文章を見たことがありません。

また、依存性の高さ、認知機能の低下のリスクなど短期~中~長期のリスクが複数あります。





 適切な薬剤治療を心がけたいものです。







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名駅さこうメンタルクリニック
院長
丹羽亮平