アットドクター

児童精神科医・精神科医・臨床心理士・管理栄養士が
心の悩みに答えるQ&Aサイト

  • 医師・臨床心理士・管理栄養士一覧
  • お問い合わせ
  • よくあるご質問

攻撃的になってしまう原因はどこにあるのか

攻撃的になってしまう原因はどこにあるのか


なんか原因が分からないのにイライラすることってあると思います。
私自身、結構、いい頻度でそうなっています。
なんかよく分からないけど、いらいらする、と。

このイライラするのを自覚するところまでで、とめれたらOKなんですが、自分発信のイライラを、全然関係ない他人にぶつけてしまうことがあります。
これは相手に非がない場合は、あとで誤ることを徹底したい、と思っています。時にタイミングを逃すことがありますが、なんとかどこかで誤るように頑張ります。

不安やいらいらが自分の中に入っているときって、落ち着かないものです。
負の感情というのはそういう風にできていると思います。持っているだけで、ダメージがでる、ドラクエの沼にはまっているような感じです。
となると、この負の感情を持っていたくない、簡単なのは不特定の周りに発散したり、特定の誰かにぶつけることです。
いちおう手元からはその-エネルギーがなくなりますから、ちょっと負担が軽くなりますが、それは他人に移動して、他人が不快に思っているはずです。

他人からみたら、自分に非がないのに、もしくは非があったとしてもそれに見合っていない怒りをぶつけられたら、嫌な気持ちになります。
それは無意味に敵を作ってしまう、非常に未熟なディフェンス行為だといえます。

自分にしか理由のない不安、怒り、悲しみ、焦燥などは、それを自覚して、もし自分だけでもちきれなければ、あなたのことを理解し、あなたが信頼している相手にのみ、それを一時的に預ける、という感覚をもったほうがいいように思います。

本来なら、自分だけでコントロールできるようになりたいですが、それには時間がかかることがあります。
一人だちできるまでは、補助輪があってもいいと思います。カッコ悪いみたいな感情は、誰もそんなこと気にしていないので、捨ててしまいましょう。

精神科臨床をしていると、怒りやいらいらは、人間関係を壊す原因となり、そのことを繰り返して心がつかれていっている方をよくみます。
そして自分でもそういうことを思うことがあります。

身近にそういう相手がいない場合は、治療者をうまくつかってみてもいいのではないでしょうか。


医療法人永朋会 理事長
加藤晃司