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調子悪いときって、くよくよしがちになる

調子悪いときって、くよくよしがちになる

最近自分でも、なんかネガティブな思考が自動的に頭に浮かんできてるなー、というのをやっと自覚できるようになりましたw

精神科医なのに遅すぎないかって思うかもしれませんが、ほんとに自分から「もしかしたらちょっとうつっぽくなっているんじゃないか」と割と早めにきがつけるようになったのはほんとに最近です。
前からも気がつけてはいましたが、気が付くまでに時間がかかったり、他人から指摘されてやっと気が付く、くらいでした。

ナチュラルに、徐々にしのびよってきますし、自分の感覚にぴったりと違和感なくよせてくるので、なかなか気が付くの大変です。

自我機能が低下しているんでしょうね、油断するとネガティブな思考パターンにまきこまれます。
無駄に悪い方に考えてしまったり、つまり論理的じゃない、理由がそこまでないのに悪い未来を想定しすぎたり、してしまいがちです。

自我という風船があるとしたら、少しずつしぼんでいくって、あるところより小さくなるとそうなるような気がします。

となると、何が自我の中身をもれさせる原因になるのか、をつきとめる必要があります。

精神エネルギー、なると的にチャクラみたいなイメージでいくと、エネルギーの出入りはあるし、総量は後天的に増やしてもいける、と思います。

精神科的な技を使うと精神エネルギーは減るし、疲労で体力がなくなってきたら精神科エネルギーから代用されたりする、気がします。

うつっぽくなるのはこれが持続的に精神エネルギーが低下しているときですし、重篤な精神疾患になるといきなり自我風船に穴があいて精神エネルギーがだだもれになる、と想像すると近いかんじになると思います。

精神エネルギーは放出しまくるとなくなるわけですから、どんなに自我タンクがでかい人でも無尽蔵ではありません。
たまには給油してもらう必要あります。

ほめられる、評価される、自分の存在が誰かの役に立っている、愛される、大事にされる、などなどプラスの感覚で充電されそうですが、これは他者の存在が必要となります。自給自足はよほどメンタルがタフじゃないと難しい。

だから人は誰かと共存する、社会的な生き物なのだと思います。

自分を振り返ってみても、他者との関わりが意図的、意図せず、どちらにしてもある程度より少なくなってくると、調子悪くなるような気がします。

エヴァンゲリオンでハリネズミのジレンマの話でてきますが、あれはうまいこといいますよね。

近づきすぎれば自分が傷つくかもしれないけど、離れすぎたらさみしいし、といった感じでしょうか。

とにかく、いらいらすることが多かったり、ネガティブなことを考えすぎたり、不安が強くなったり、こういう状態が続くとより近しい相手に対してそれを出してしまって、喧嘩になったり、うまくいかったり、相手を傷つけてしまったり、することがあるかもしれません。

あまりにも自然にこうなりますから、自分で気が付くの、結構大変です。

よくよく考えたら、自分調子悪いかもしれん、と思ったら、観察してくれる他者が必要です。
そして観察者も、付き合いが長くなるほうが、それに気が付く精度、速度、あがってきます。お互い成長するわけです。

そういう風にもメンタルクリニックは使えかなと思います。


医療法人永朋会 理事長
加藤晃司
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