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ながら作業ができない人、改善する可能性はある

ながら作業ができない人、改善する可能性はある

何かをしながら、何かをすることができない方、結構いるのではないかと思います。

プライベートなことであれば、ゲームしながらテレビみるとか、電話しながらテレビみるとか、なんでもいいのですが、2つ以上の感覚刺激を同時に処理する時、どちらかの情報しか入ってこない、という人いると思います

仕事だと、パソコンしながら、電話とか、モニターみながらディスカッション、とか、色んな場面で、2つ以上の感覚刺激を同時処理していると思います。プライベートよりも、仕事の方がより困るのではないでしょうか。

運動ニューロンの方が、もしかしたら反復していることであれば、感覚ニューロン同士の刺激より、まだましかもしれません。走りながら、音楽を聴く、とか、は割とやれるのではないでしょうか。

感覚ニューロンの並行処理が苦手な人は、ADHDの不注意症状にその原因が潜んでいることがあります。
もしその可能性が少しでもあるなら、ADHD治療薬が、それを改善する可能性があります。

困っていない人にとってはどうでもいいことでも、感覚の同時処理が仕事の評価に直結するような仕事をしている方にとって、これが改善するかどうかが死活問題となることはあるはずです。

ADHD内服はもちろん万能ではなく、副作用もあるし、効果持続時間も限定的です。
ですが、デメリットを超えるメリットがあるならば、使用する価値はあります。

ながら作業が苦手で、それで仕事でかなり支障がでているが、それが改善する可能性のあるものだと分かっていない、それが伝わっていない、ことを外来でもよく感じていました。

全く変化がなかった人もいましたが、かなり改善して、人生の一つの転換点にすらなった方もいました。

情報があるか、ないか、だけです。

医療法人永朋会 理事長
加藤晃司

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