スマホにて脳機能がさがる 身体拡張性について
スマホにて脳機能がさがる 身体拡張性について
脳トレ・川島隆太教授がデータで解説 スマホ使いすぎると「成長期の脳が発達しない」
脳トレで有名な川島先生の記事です。
これまでも、川島先生はスマホが脳に及ぼす影響について述べた著書を出していらっしゃいますが、こちらの記事も興味深い内容です。
スマホには、今更いうまでもなく様々な便利な機能と娯楽性がありますが、あえてその特徴と表裏一体となる懸念事項について簡単に書きます。
スマホの利点と付随するリスクについて
①利便性
スマホの多機能性は今更いうことはありませんが、特筆すべき点は「肌身離さず常に持ち歩く、圧倒的に便利なもの」であるということです。
生活の中でささいな問題や気になることがあれば、知識や位置情報、言語など調べて、問題を解消することができます。
以前には、問題を解決するために道筋を立てて、辞書を引く、地図を調べる、本など参考書をみる(その為に、本を図書館や本屋で手に入れる。)などの複数の作業を行っていたわけですが、それらの必要はもうありません。
スマホなどは「脳や身体の拡張機能」としばしば言われますが、本来行っていた作業を身体の外のデバイスに移し、人間自身が本来持っていた能力を徐々に失うことなのだと理解しています。
スマホの長期の使用にて、スマホなしだと、人間本来の脳・身体の能力が低下した状態になることは当然に思います。
(スマホありだと、過去よりも理解や処理、問題解決能力が高い・・のかもしれない?)
また、以下は診察における個人的な見解なのですが、
スマホ依存傾向のお子さんや患者さんでは、感覚過敏やこだわりが悪化されているケースが比較的多いです。
清潔・確認へのこだわりが強く、強迫性障害の診断に該当するケースもあります。
スマホの長期使用にて、指先の感覚や全身の身体感覚、またそれに伴う運動機能の低下に繋がることで、二次的に「感覚過敏・こだわり」の悪化に繋がるのではないかと推測しています。
スマホが使える状況下では能力・生産性とも高い状態が維持できるので大きな問題はない、との意見もあるとは思いますが、
上記したような、学力低下など、スマホにより人間本来の機能低下に伴う二次的な問題が今後より顕著になることが予想されます。
また、スマホをうまく使いこなす能力そのものも危ぶまれるのではないか、とも危惧しています。
(例えば、chatGDPもGoogle翻訳について、ある程度その知識がないと、AIの提示する文章情報が正しいのかどうか理解できないし、適切な条件提示や利用ができない。)
②については、長くなったので、また次にブログにて。
名駅さこうメンタルクリニック
丹羽亮平
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