スダチ代表小川涼太郎氏の動画への感想(PIVOT) デジタル依存解消の難しさ
スダチ代表小川涼太郎氏の動画への感想(PIVOT) デジタル依存解消の難しさ
「ビジネス系YOUTUBEサイト PIVOT」にて、【不登校支援サービス スダチ代表】小川涼太郎さんが自身の不登校支援サービスについて語っていたので視聴しました。
その感想と意見です。
【不登校解決のため、スマホ・ゲームを断て】愛情と甘やかしは違う/お父さんの存在感が薄い/親もデジタル依存/海外では法律で禁じる国も/デジタル依存を乗り越えるには?【公式PIVOT】
以前のブログにも記載しましたが、
不登校・不登校の長期化の原因の多くは、「ゲーム・動画・スマホ依存」です。
デジタル依存を解消することで、再登校など社会生活が可能になるケースは多いです。
そのため、今回の動画のように、社会的影響力のある方に、
「不登校の原因はゲーム・スマホなどデジタル依存である!」
と訴えてもらうことは大きな意義があると思います。
なら、不登校の改善のために、
・デジタル依存を改善すればいいじゃないか?
・スマホやゲーム機、パソコンを子供から取り上げたらいいんじゃないか?
と、多くの方が思われると思います。
しかし、実際にお子さんのデジタル依存症の解決は一筋縄にはいかない点が多いです。
動画にて小椋さんが述べていない点について、いくつか意見を書きます。
デジタル依存症の対応についての問題点
①デジタル依存症に他の精神症状を伴うケースがあること。
例えば、強い不安や強迫症状、妄想症状(被害妄想が多い)です。
精神症状が不登校の始まりの原因だったかもしれないし、不安を感じやすい気質の方がデジタル依存症の結果として症状悪化させたのかもしれないです。
その際、スマホやパソコン、ゲーム機を本人から取り上げようとすると、精神症状が悪化し、強烈な不安や、妄想を悪化させることがしばしばあります。
また、離脱症状と相まって「殺すぞ!」「死んでやる!」など叫んだり、包丁を取り出すなど自傷他害のリスクが非常に高いことがあります。
対応として、入院を視野に入れ、デジタル依存からの解消を治療することが望ましいと思いますが、
まずは、精神症状を認め、家庭内でお子さんへの対応が難しいと感じる際は、精神科受診を強くお勧めします。(薬物療法を取り入れながら依存症対応をした方がよいと思います。)
②依存症治療は非常に難しい。
依存症の治療は、アルコールでも薬物でも非常に難しいです。
まず、急性期として現在問題となる症状を改善するために依存物質を引き離すことが難しいですし、離脱症状をしばしば伴います。
また、長期的に依存物質に再度ハマらないように適切な距離をもちつづけることも難しいです。
成人でも依存症対応は難しい領域ですが、自己制御能力が未熟なお子さんには一層困難さを感じます。
名駅さこうメンタルクリニック
院長 丹羽亮平
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