強迫性障害は、診断がつくほどのものであれば、やはり病態は重い、名古屋の児童精神科医が解説
強迫性障害は、診断がつくほどのものであれば、やはり病態は重い、名古屋の児童精神科医が解説
こんにちは、名古屋市千種区 児童精神科専門クリニック、医療法人永朋会 和光医院、加藤晃司です。
今回は、強迫性障害は、診断がつくほどのものであれば、やはり病態は重い、について解説します。
強迫性障害は、ただの強迫性があるのと、診断がつく、のでは大きくことなります。
診断基準を満たすとなると、精神科の中では重たい疾患になります。
保険適応となっている薬がありますが、正直それがすっきりと効果を発揮したことは、あまり経験がありません。
強迫の根源に効いていない、という印象です。
強迫はあるけど、少しぼーとしているから一見気にしていないようになった、もしくは口にしなくなった、ようにもみえます。
また強迫は、本人の器質にもかなりくっついているため、強迫性自体は消えることはない。
強迫を0にしようとしたら、治療は終結しません。
ASDがベースにある場合も、また意味は少し違いますが、完全になくなることはありません。
強迫を前駆症状として、統合失調症へ展開するパターンもあり、経過にはかなり注意が必要です。
子どもの場合は、強迫症状をきっかけにして家族を巻き込みだすことが多いので、途中から巻き込み自体が目的となってくると、強迫に目を取られていると、主病態を見失うこともあります。
そういう場合は、母子関係や、家族関係自体に問題が発生していることもあります。
しかし強迫自体はほんとにあるため、どちらか片方だけの時よりも、治療難易度が上がります。
内服はうまく使いながら、力動的に整理できるところがあるなら、そこは扱っておいて、現実的な目標を都度決めていく、といった感じになることが多いはずです。
早めにアプローチした方がいいのは間違いないですから、強迫っぽいかなと、思ったら日常生活に支障が出る前にクリニックで一度相談するようにしてください。
医療法人永朋会 和光医院
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