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臨床情報 「不登校が日本はなぜ多いのか」

不登校が日本はなぜ多いのか

卒業式のシーズンですが、この新生活を迎える季節に来院される方が多いと感じるお悩みは「不登校」です。





児童精神科を生業としているので、不登校で悩まれる方が多いことを肌で感じるのですが、

実際に世界的に見ても日本は欧米に比較して不登校「学校にいく事を拒否すること」の生徒さんが多いです。

(不登校の定義が世界共通のものではないですが、内田良名古屋大学准教授が論文にて書かれていた、futoko(不登校):refuse to go to schoolが一番わかりやすい理解だと思います。)



 アメリカなど欧米では、了解できる理由なく学校を数日以上休むと「教育を受ける権利」を親が侵害しているとして、虐待に当たると判断され、学校から警察に連絡が及び法的に罰せられるケースがあります。

 もちろん罰せられなくても、学校以外に警察を含めて行政が介入し、医師やカウンセラーによる治療、家庭療養の際は家庭学習の提案などの対応することがほとんどのようです。



 つまり、日本はそもそも「学校に行かないこと」に対して、ある意味寛容であり許されているために数が多いといえます。







 また、ホームスクール(学校に行かずに家庭で学習を行うこと)が社会的に認められている国では、家庭学習を継続的に行うことがあまり問題化しないのかもしれません。(家庭学習のプログラムやサービスが日本よりも多いこともあります。)







 まず挙げられる社会的な教育システムの違いにて、日本の不登校の生徒さんの数の多さは一部説明できますが、もちろんそれだけではないと考えています。





次のブログに続きます。







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丹羽亮平