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臨床情報 「抗うつ薬と車の運転」

抗うつ薬と車の運転

 先日、診察中のご相談にて、

「抗うつ薬を内服しているため仕事復帰時に車の運転ができないのではないか」

というお話を受けました。



 その方の飲んでいらっしゃる抗うつ薬は運転禁止ではなかったので、

「精神症状が安定しており眠気がない状況では、注意しながら運転して良いこと」をお伝えしました。



 以前に比較すると、現在は多くの抗うつ薬が運転禁止ではなくなりました。





セロトニン選択的再取り込み阻害薬(SSRI)



エスシタロプラム(レクサプロ)、セルトラリン(ジェイゾロフト)、パロキセリン(パキシル)



セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬(SNRI )



ミルナシプラン(トレドミン)、デュロキセチン(サインバルタ)、べンラファキシン(イフェクサー)



セロトニン再取り込み阻害・セロトニン受容体調節薬(S‐RIM)



ボルチオキセチン(トリンテリックス)





 上記薬の抗うつ薬が運転可能です。



 実際の診察では、抗うつ作用についていえば、ほとんど上記薬にて足りているため、抗うつ薬にて運転禁止と説明することはほぼなくなりました。



 しかし、睡眠剤や抗不安薬の併用のある際は、そちらで運転禁止となることがしばしばあります。



次回はトリンテリックスとレクサプロの話です。





名駅さこうメンタルクリニック
院長

丹羽亮平