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臨床情報 「学習障害の患者さんがデジタル媒体を使うこと⇨読み書きの必要は減るのか?」

学習障害の患者さんがデジタル媒体を使うこと⇨読み書きの必要は減るのか?



 こちらの雑誌に、発達障害や学習障害などの領域のお子さんへの読み書き指導や指導者育成等を行っておられる品川裕香さんの興味深いコラムがありました。



 学習障害のお子さんに対して、苦手な能力を補助する形で、ICT機器の活用が勧められています。

 書字の苦手な方に、タブレットを活用したタイピングによる入力や音声入力、文章の読み上げ機能などです。



 これらをつかうことで日々の授業や家庭における学習でとても助かっているお子さんは多いと思います。



 また、苦手な読み書き訓練に向き合い続けることに伴って、自己否定的な感覚を味わうことが減ることも良いことでしょう。


 しかし、これらのデジタル機器を使用することで、アナログな紙媒体を用いた読み書き訓練の必要性が減ることはあるのでしょうか?


⇨やはり読み書き訓練の必要性は認めるでしょう。





ICT機器の活用がない時期に比較すると、訓練の必要性は低くなるかもしれません。

しかし、書字や読字を行うことによる脳機能の向上は計り知れない、という点です。



また、紙媒体とデジタル情報では、同じ情報でも目から脳に入る刺激が異なります。(スマホ脳のブログでも書きましたが、紙媒体の情報の方がワーキングメモリーに刺激を与えます。)





今後、学習障害の方へのデジタル機器の使用はいっそう増えることと思いますが、すべての能力を代替できることはありません。

アナログな読み書きの能力を身につける努力はやはり必要なのです。




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学業をあげるにはどうしたら?〜衝動性の観点で〜|名古屋駅 心療内科 名古屋市西区 名駅さこうメンタルクリニック 女医
名古屋市「名駅さこうメンタルクリニック」は、栄生駅徒歩1分。心療内科・精神科・児童精神科を診療。女医も在籍。うつ病・発達障害(ADHD)・お子様の不登校等、専門医と心理カウンセラーが治療・サポートします。小さなお悩みでもご相談ください。名駅さこうメンタルクリニックのクリニックブログページです。
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名駅さこうメンタルクリニック
院長
丹羽亮平