臨床情報 「鎌倉殿の13人 義経について精神科的な考察」
鎌倉殿の13人 義経について精神科的な考察
NHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』を毎週楽しく見ています。
脚本も俳優の演技も素晴らしく、引き込まれるように視聴しているのですが、
中でも、菅田将暉さん演じる源義経が魅力的で目が離せません。
魅力的といいましても、従来の源義経のような忠義に厚い悲運の好青年といった描き方ではなく、
非常にエキセントリックなキャラクターとして義経が設定され、そのキャラクターと菅田将暉さんの演技力が相まり非常に魅力的となっています。
歴史上の偉人の中には、残虐非道の一方、頭脳明晰で魅力的なキャラクター、という人物が一定数おり、
例えば、織田信長、ヘンリー8世など有名ですが、
このタイプに義経をドラマでは意図的に寄せたことが非常に興味深いです。
エキセントリックで残虐な反面、魅力的であるという相反するような人物は、
精神科的に察するに、衝動性が非常に高い人物といえます。
丸レッド衝動欲求が高い
→欲しいものは必ず手にしたい。
例えば、オシャレな外見に気を使う。一方で飽きっぽい。
自分の利益を最優先に考える利己的な側面がある。(約束やルールを破るなど、反社会的な言動に繋がることがある)
→思いついたことは直ぐに実行する。(行動力がある。一方で計画性に乏しく、長期的な視点にて大きな失敗に繋がることがある。)
丸レッド気分の波が大きい。
キレやすい。癇癪持ち。そうとうつの気分症状がある。
一方で、恋愛など情熱的な側面がある。
このような衝動性のたかい人格の持ち主は、衝動性のたかさに伴う問題も多い一方で、とてもカリスマ性があり魅力的な人物であることもしばしばあります。
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名駅さこうメンタルクリニック
院長
丹羽亮平