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臨床情報 「結局、うつ病の治療はどれを選択する?」

結局、うつ病の治療はどれを選択する?


疾患やその治療について、病院受診される前にご自身でいろいろ調べられる方が多いと思います。



例えば、うつ病について。





 「うつ病の治療」をネットや書籍などで検索すると、有効な治療がたくさんあって、結局どれを選べばいいのか分からない。

という声をよく伺います。



 そのため、診察室では、



・患者さんのうつ病の症状 (外出・通院はできるレベルか? 不眠症状は? 食欲は?)



・併存する精神的な疾患(不安症、強迫性障害、自閉スペクトラム症、ADHD、PTSDなどの併存はないか?)



・副作用のリスク (身体疾患・アレルギーの有無、内服薬で副作用がでやすい、など)



・家庭環境・生活・経済的な環境 (患者さんを日常的に支援する家族はいるのか?通院はどのくらいの頻度でできるのか?など)





 患者さんの病気の症状や副作用のリスク以外にも、生活面など上記のことを詳しく伺い、向くと思われる治療に傾斜をかけて説明します。





 例えば、





〇休職する療養期間は1か月しかとれない。 →早く治したい。

 うつ症状以外にも自閉スペクトラム症・トラウマのフラッシュバック・パニック症状など複数の精神症状を伴う。

 →複数の症状にアプローチしたい



 この2点を重視するならば、

 抗うつ薬+TMS が最も早い改善、かつ、その後の再発予防にもつながると思います。



しかし、

 ご自宅が病院から遠く、週数回の通院が難しい。

 経済的に自費治療は避けたい。



という意向を踏まえると、薬物療法を単独。もしくはご希望あればカウンセリングを追加。 となります。





 また、通院できないほど症状が重篤である。精神症状に伴い家庭における生活が維持できない。

という状況であれば、いったん入院にて治療を行うことを説明します。







 症状に対して複合的な判断が必要になります。





★ 抗うつ薬が飲めない方のうつ病の治療 (meiekisakomentalclinic.com)





★ 自傷〜多動〜抜毛・爪むしりなどの関連。ガム噛み。 (meiekisakomentalclinic.com)





名駅さこうメンタルクリニック
院長
丹羽亮平