ストレスで妄想・幻覚。レキサルティ②




　ストレスにて妄想・幻覚が出る方。レキサルティを | 大人と子ども　こころの専門医ブログ〜名駅さこうメンタルクリニック (ameblo.jp)





　自閉スペクトラム症、ADHD、不安障害、パニック障害、不登校などで通院されていた方が、様々なストレスや環境の変化をきっかけに、







　悪口を言われている気がする。見張られている気がする。（被害妄想）

　自分の考えが筒抜けになっている。（思考伝播）

　夜に寝ていたら、横に人がいる。など妄想、幻覚症状。



　

　のような、一過性の精神病症状が出現するケースに対して、薬物療法として最近レキサルティを使ってます。





もともと統合失調症など妄想性障害のない方に、すぐに抗精神病薬を使うことを選択するのか？



ということですが、



　環境の調整による時間経過で改善したり、症状が深刻でなかったり、漢方で落ち着くケースは、それ以上の抗精神病薬は不要と思います。



　しかし、幻覚・妄想が出現するときは、不安が過度に高まっており、抑うつなど気分症状の悪化や不眠も認めることが多いので、症状を積極的に和らげないと、雪だるま式に症状が悪化し、長期間の引きこもりや不登校、入院にいたるリスクにつながることが懸念されます。





　こういったリスクは、患者さん本人やご家族もよくわかっていらっしゃることも多いと思います。



　そういった際の薬物療法としては、幻覚・妄想への効果の強さや鎮静効果の強さよりも、まず副作用の少ない抗精神病薬を選択します。



この様な時は、エビリファイ、リスパダール、レキサルティが候補に挙がると思います。



　内服量によってそれぞれ、効果も副作用の頻度も違うのですが、どの内服薬を選ぶにしても極少量からの内服になります。



　この中でもレキサルティを選ぶことが増えています。



　レキサルティは、幻覚妄想を抑える効果は弱い点は否定できませんが、やはり一番、錐体外路障害ができにくく副作用が少ないと感じます。

　また、気分症状にも効果があり不安や抑うつにも効果があります。

　







〇レキサルティとエビリファイ (meiekisakomentalclinic.com)

　

〇統合失調症の入院はへっている。自閉スペクトラム症との関連は？ (meiekisakomentalclinic.com)




名駅さこうメンタルクリニック
院長
丹羽亮平