臨床情報 「受験の偏差値のこと ~偏差値〇〇からの合格」
受験の偏差値のこと ~偏差値〇〇からの合格
上記ブログのつづきです。
最近診察室にて、受験に関する話題が多いので偏差値について少し、
塾や受験でしばしば使われる偏差値と、知能指数のIQは少なからず相関があることが予想されますが、まったく互いに対応しているわけでは無論ありません。
まず、標準偏差でいうと計算上、
ギフテッドのひとつの目安となる知能検査IQ 130(ウィスクラー式)は塾の模試等の偏差値に換算すると偏差値70に対応します。
同様にWISC式 IQ 約122は、 偏差値65
WISC式 IQ 100は、 偏差値50 に対応します。
しかし、そもそも塾の模試を受ける子供の母集団のほうが、すべての子供の母集団よりも学力が上回っていると考えられるため、塾の偏差値に対するIQはもっと高いかもしれません。
(つまり、例えば、塾の模試で65の方の、平均的なIQは122をずっと超えるかもしれない。)
そのため、やはり、いわゆる進学校には、IQという点ではギフテッド相当の方が多くいらっしゃることは事実だと思います。
また、偏差値〇〇からの〇〇大学合格!
偏差値〇〇が数か月にて○○にアップ!
という、うたい文句はしばしば見かけますが、
おそらく、学力の偏差値はIQから予想されるの一定の幅の中で、偏差値が上下すると考えられますので、勉強法などでIQから大幅にずれた高い偏差値を期待することは難しいと思っています。
しかし、IQから予想される学力の幅の中で、どれだけ学力はあがるかは、環境(塾や学校など)や勉強法が左右するので、上記のうたい文句から宣伝される勉強も効果が否定できないのかもしれません。
名駅さこうメンタルクリニック
院長
丹羽亮平