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臨床情報 「IQ検査を繰り返し受けること。信頼性と妥当性」

IQ検査を繰り返し受けること。信頼性と妥当性

前回のブログの続きになります。





基本的にIQ検査を頻繁に繰り返しうけることはあまりすすめません。



 

 認知機能に影響を与える生活環境や症状の劇的な変化が継続的にない限り、基本的に大きな知的能力の変化はないからです。

 (逆に、前回書きました通り、認知機能に影響を与える生活環境や症状の改善を継続的に認めるとIQは改善しうるといえます。)





 また、繰り返し受けることで慣れが生じ、検査値に影響を与える可能性があります。





心理検査とは、「妥当性」と「信頼性」が研究にて約束されたものになります。

    妥当性:測りたいと思っていることを正確に測れること

    信頼性:同じ条件で同じ検査を受けたら同じ結果が得られること





 例えば、

 何度も繰り返し受けてテスト問題への慣れが生じると、妥当性がさがることになります。(本来の能力を示さない。)



 また、うつ病の悪化時など一過性に認知機能が下がった状態で受けても、信頼性が低くなり適切な結果は得られません。



 

 お子さんの場合、小学校、中学校入学に際して参考になりうる(学校から提出を求められることもよくある)ため、

 就学前に1回、中学入学前に再度行うくらいの検査スパンをお勧めしています。









名駅さこうメンタルクリニック

院長 丹羽亮平