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発達障害、ADHDが増えていることについて

発達障害、ADHDが増えていることについて

 近年、発達障害(≒広汎性発達障害、自閉スペクトラム症)やADHDと診断される方が増えている件について私見です。





 発達障害やADHDと診断される方がふえていることについて、日本で発達障害やADHDの疾病率が増えている、ということもさることながら、

 「発達障害、ADHDと診断される機会がふえている」のではないかと思っています。



(高齢出産率の上昇など複数の要因にて、発達障害やADHDの傾向を持つ方が実際に増えている、という意見ももちろんあります。)







 近年、児童発達外来には、「不登校、学校への行き渋り、学校に遅刻する、朝が起きれない」といった、「学校に行きにくい」という主訴で来院されるお子さんが非常にふえています。





 原因として、

 学校での嫌な出来事、家庭内の問題、学習の悩み、

 発達障害・ADHDといった発達の偏りの傾向



 など、様々な要因が重なって最終的に「学校に行きにくい」につながります。





その中で、昨今の傾向として、不登校傾向の多くの方に見られる要因は、



「ゲーム・動画・スマホなどのデジタル依存」です。









 発達障害・ADHDの傾向を持つ方は、ゲーム・動画・スマホにハマり、依存症になりやすいと言われています。



 もともとは発達障害・ADHDの傾向はあっても診断に至らない方が、これらのデジタル依存にて不登校になられた結果、受診されるケースが非常に多いです。



 こういった際に、診断名として、主病名ではないとしても、「発達障害・ADHD」と付けられることが多いです。







 昨今、発達障害・ADHDと診断される方が急に増えている背景には、デジタル依存やそのことによる不登校の方の数が増えていることが挙げられると思います。





 スマホ、動画、ゲームにハマることが不登校のリスクとなることを、ぜひ未就学児や小学生のお子さんに周知して、適度な利用を促すことが必要だと思っています。
















名駅さこうメンタルクリニック

丹羽亮平