最近のWISC結果(IQ)の改善例
最近のWISC結果(IQ)の改善例
〇IQは変化するのか?IQ改善例
以前のブログでも記載していますが、最近のIQ改善例について報告します。
来年度、新小学生・新中学生として進級される患者さんが、
新しい学校に提出する、または、普通級や支援級などの進路の判断に使う、などの理由で最近WISC検査の依頼が増えています。
知能検査の施行が2度目(幼児期の田中ビネー、K式を含めると3度目の方もいます)の方も少なからずおり、改善されているケースも少なくありません。
もちろん、1回目の検査時に適切ではない状態で行った検査の際は、2回目の検査でよりよい結果がでます。
例えば、うつ病の悪化・幻覚妄想時などの病的な理由で認知機能が一過性に下がった時、
眠気がとても強い、試験に前向きに望めないなど、なんらかの思考の妨げのある際
は検査結果が不適切なものになります。その際、2回目の検査結果がより良好なものでも改善したとは言えません(2度目の検査結果が正確な結果といえます)。
改善例はおもにADHD、発達障害にて薬物療法を施行した例でした。(検査時は内服していません。)
薬物療法(ストラテラ、コンサータ、エビリファイなど)が奏功し、薬物療法施行前と比較して明らかな生活面や学習面の改善がありました。
・家族や友人にイライラすることがなくなった。かんしゃくがへった。
・授業を聞けるようになった
・宿題を行うようになった
・日常生活を規則正しく行うようになった などです。
こういった認知機能や社会生活機能の良好なコントロールが継続することにより、能力改善が促されたと考えられます。
名駅さこうメンタルクリニック
丹羽亮平