エクソソームとmiRNA治療に期待
エクソソームとmiRNA治療に期待
エクソソームを利用した疾患の早期発見や治療について研究が進み、この数年非常に関心の高い分野となっています。
エクソソームとは細胞表面から出てくる直径100nmほどの袋(細胞小胞)のことですが、内部にとても微小なmiRNAなどを含み、血流にのって特定の細胞まで運ばれて、細胞間の情報伝達をすることができます。
そして、エクソソームを受け取った細胞の働きを変化させるのです。
簡単に言うと、細胞からだ出された、情報のつまった封筒(エクソソーム)がはなれた場所にある細胞に送られて、情報を伝えて働きを変化させる、ということです。
ガンを離れた部位に転移させることや、母親の母乳免疫が新生児の腸管の免疫系に働きかけることなど、
離れた細胞間の作用には、エクソソームがかかわっていることが示唆されています。
新しい治療法として、このエクソソームを利用することが現在、積極的に研究されています!!
エクソソームを用いることで、非常に早期のガンの発見に繋がったり、がんや神経変性疾患、炎症性疾患など幅広い病態に対して副作用の少ない治療ができるかもしれません。
うつ病など精神疾患も慢性炎症の関与が明らかになっているので、エクソソーム治療も今後安全な治療の選択肢になることが期待されます。
名駅さこうメンタルクリニック
丹羽亮平