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自分が自分でないような感覚について

自分が自分でないような感覚について

自分が自分でないような感覚がする

例えば、自分の手を見て、見えているし、自分の手なんだけど、なぜか自分の手のような気がしない。
声が聞こえるが、他人の声のような気がする
自分がここにいる、という感覚がしない


などなど、表現はそれぞれですが、このような感覚がでることを、離人感、といいます。

解離症状の一つ、と考えてもいいと思います。

離人感、こちらから聞かないと、意外に自分からは皆さん言ってきません。
自分しか分かっていないその感覚が、症状だという感じがないのかもしれません。

結構子どもの時から、そういう感覚をもっている方は多く、そうなると長年感じているわけですから、当たり前のようになっていることが多いです。

気を失うとか、ボーとする、というものであれば、その場限りのストレスのようなものででることがありますが、離人感となると、結構根が深い、かなという印象です。

境界性パーソナリティー障害(BPD)のような、不認証環境、で育つと出やすいと思います。

しかも離人感は男性にもでますので、そのあたりはBPDとは違うところです。


自分が自分でない感じがする
この表現に原因もしっかりついてきています

他人に合わせて自分の感情、行動を変えてきた、合わせてきた、せいでほんとの自分とは何か、というところが問題としてでてきている、といった感じです。

治療としては、何歳くらいからの問題でつまずいているのかを、過去をさかのぼりつつ見つけていく、という作業が最初にやることとなります。
そして見つかったら、欠損している部分をうめていく作業が待っていますが、これまた一筋縄ではいかない、もう大人になってしまっているわけですから。

しかし自分らしい、自分にフィットしている、という感覚がでるところまでくると、人生の見え方は大きく変わることもあります。


離人感

もしかしたらこの感覚がそうなのかもしれない、と思う方は一度相談にきてください。


医療法人永朋会 理事長
加藤晃司
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