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統合失調症の中核症状である自我漏洩症状、薬ではなんともなっていない気がする、名古屋の児童精神科医が解説

統合失調症の中核症状である自我漏洩症状、薬ではなんともなっていない気がする、名古屋の児童精神科医が解説

こんにちは、名古屋市千種区 児童精神科専門クリニック、医療法人永朋会 和光医院、加藤晃司です。

今回は、統合失調症の中核症状である自我漏洩症状、薬ではなんともなっていない気がする、について解説します。

どの病気にも中核症状というものがあります。

統合失調症の場合、それは自我漏洩症状です。

他者、外の世界と自分を分かつ壁が自我障壁だったとして、それに穴があいたり、くずれたりすると、他者の思考や考えが自分の中にはいったり、逆に自分からもれでたりする、ように感じます。

その他の症状に幻覚、妄想などがあります。

幻覚、妄想には内服も多少効果があるようには思います。

ドパミンを減少させると、このあたりには少しいいのでしょう。

ドタミンを増やす覚せい剤が、この症状を出すのの反対に行くって感じです。

しかし自我漏洩症状については、あまり効果ないと思います。

本人が言わないだけで、ずっとそれを感じています。

ドパミンをブロックする薬を使うと単純に元気なくなりますから、自我漏洩症状があったとしても行動範囲も狭くなるので、それ自体が生活に支障がでないからかもしれません。

だが確実にメインの症状には今の薬はあまり意味がないように私は思っています。

もちろんいくつかの症状を抑えるために統合失調症の方には内服は必要だと思います。

ですが今の内服は、人の自我機能みたいなものにまで干渉できるほど、よくできていません。
シンプルな作りです。

脳は複雑な臓器です。

脳の機能障害を改善できるほど、まだ医学は進歩していない。

治療のアプローチとしては、ダメージをうけた脳細胞を修復する再生医療側からの方が、統合失調症の中核症状の改善には近いのかもしれません。

統合失調症はほんとに不思議な病気です。

たぶん今の診断基準の中にはいっているのは、1つの疾患ではないでしょう。
ごちゃっといれたれていると思います。

それが細分化されるのも、かなり先になるような気がします。

しかし治療の方がなんかのきっかけで先にできるということもあります。

いまは手持ちの武器の中でやれることをやるしかないでしょう。

医療法人永朋会 和光医院
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