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<再生医療×精神科>コロナ後遺症、ブレインフォグとは?TMS治療、エクソソーム治療は効果でる可能性あるか?名古屋の児童精神科医が解説

<再生医療×精神科>コロナ後遺症、ブレインフォグとは?TMS治療、エクソソーム治療は効果でる可能性あるか?名古屋の児童精神科医が解説

こんにちは、名古屋市千種区 児童精神科専門クリニック、医療法人永朋会 和光医院、加藤晃司です。

今回は、コロナ後遺症、ブレインフォグとは?TMS治療、エクソソーム治療は効果でる可能性あるか?について解説します。

コロナ後遺症(Long COVID)におけるブレインフォグ(Brain Fog)とは、認知機能や精神的な働きに影響を及ぼす症状で、コロナ感染後に多くの人が経験する認知障害の一つです。この症状に対して、TMS(経頭蓋磁気刺激)治療やエクソソーム治療が有効である可能性があります。以下に、ブレインフォグの概要とこれらの治療法の効果について解説します。

(1) ブレインフォグとは?
ブレインフォグは、明確な疾患ではなく、以下のような症状を含む総称です。

主な症状
認知機能の低下:集中力が続かない、思考が遅くなる。
記憶力の障害:短期記憶が抜けやすい、物事をすぐに忘れる。
精神的疲労:些細なタスクでも過度な疲労感を感じる。
判断力・計画力の低下:複雑なタスクを処理できない、判断が鈍る。
感情の不安定さ:不安感、イライラ、無気力。
身体症状の併発:頭痛、目の疲れ、睡眠障害。

原因の仮説
脳の炎症:コロナ感染後の免疫反応が過剰に続き、神経炎症を引き起こす可能性。
微小血管の障害:脳への酸素供給が不十分になることで認知機能が低下。
自律神経系の乱れ:ホメオスタシスの崩壊が認知機能に影響。
睡眠の質の低下:睡眠障害が認知機能低下を悪化。

(2) TMS(経頭蓋磁気刺激)治療の可能性
TMS治療の概要
頭皮の外側から磁気パルスを送ることで脳の特定部位を刺激する非侵襲的な治療法。
主にうつ病や不安障害、PTSDなどの治療に使用されてきました。

ブレインフォグへの効果の可能性
神経ネットワークの再活性化
磁気刺激によって前頭前野や帯状回などの脳領域を活性化し、認知機能が改善する可能性があります。

神経可塑性の促進
TMSが脳の可塑性を高め、新しい神経回路の形成を促進することで、認知障害が軽減。

炎症抑制の間接的効果
神経細胞の活性化が炎症の緩和に繋がる可能性があります。

精神症状の改善
コロナ後遺症で多い不安感や抑うつ状態の改善を通じて、間接的にブレインフォグの症状を軽減。

(3) エクソソーム治療の可能性
エクソソームとは?
エクソソームは、細胞から分泌される直径30~150nmの微小な小胞で、タンパク質、RNA、脂質を含みます。
再生医療において、細胞間のシグナル伝達を担い、組織の修復や再生を促進します。

ブレインフォグへの効果の可能性

炎症の抑制
エクソソームに含まれる抗炎症因子が脳内の神経炎症を軽減し、神経細胞の働きを回復。

神経再生の促進
エクソソームに含まれる成長因子(EGF、VEGFなど)が神経再生をサポートし、認知機能の改善に寄与。

血管新生の促進
微小血管の修復や血流改善を通じて、脳への酸素と栄養の供給を正常化。

ストレス耐性の向上
細胞レベルでの修復効果が、ストレスや疲労感の軽減に寄与。

まとめ
TMS治療とエクソソーム治療は、ブレインフォグの改善において有望な選択肢と考えられます。

TMS治療は、脳の特定部位を刺激することで神経機能を活性化し、認知障害の改善に寄与する可能性があります。
エクソソーム治療は、神経再生や炎症の抑制を通じて、長期的な症状の改善が期待されます。

当法人では再生医療×精神科という新しい治療セグメントを提案しています。

精神科薬を使わない治療が必要だと思ったからです。

精神科薬の副作用がひどくて薬が使えない方、使いたくない方、もいますし、そろそも症状がそれほど重くなくて診断がつかない人にとって精神科薬は効果があまりでません。

TMS治療、エクソソーム治療は多くの方に利用してもらい、効果を実感してもらっています。

コロナ後遺症の方に対しても有効性を認めました。

既存治療で症状改善しない方、ぜひご相談ください。

医療法人永朋会 和光医院
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