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子どもでも大人でも、ADHD内服はうまく使いこなせばいい、名古屋の児童精神科医が解説

子どもでも大人でも、ADHD内服はうまく使いこなせばいい、名古屋の児童精神科医が解説

こんにちは、名古屋市千種区 児童精神科専門クリニック、医療法人永朋会 和光医院、加藤晃司です。

今回は、子どもでも大人でも、ADHD内服はうまく使いこなせばいい、について解説します。

精神科の内服は診断名がつくほどひどくないのに使うと、副作用の方が目立つことが多いですし、例えばもしパニック障害と診断がついたとしても、パニック障害の保険適応がとおっている薬がそれほど効果がないこともあります。


そんな中、ADHDの内服は割と効果が出やすいですし、副作用とのバランスも許容範囲です。

内服してすぐに効果が発現し、1日以内で効果のなくなる、コンサータやビバンセのような薬もあります。

そういうものであれば、使う日と使わない日を作ることもでき、使い勝手がいいですし、効果があるのか、副作用がどうなのかも1-2回試したらすぐにわかります。

もちろん長期的に使用することで改善してくる症状もありますが、どんな感覚なのかをテストできるというのは悪いことではありません。

特にADHDは生まれつきの症状ですから、多動、衝動、不注意は年齢とともに移り変わっていくとはいえ、不注意は確実に最初から存在しています。それを不注意だと認識できるかどうか、だけです。あるものは、ずっとある。

となると、不注意という症状は、本人にはずっとはりついているので、不注意がない自分を想像することはできません。

ただの自分の努力不足だと思い続けてきたことのなかに、不注意がかなり悪い影響を与えているものがあるかもしれません。

内服を使うことで不注意が改善されれば、何が自分にとって症状だったのか、理解することができます。

それは肩の荷がありるという感覚になることもあるでしょう。

過去の自分を責め続けてきた人によってはそれも救いとなります。

そしてこれから先の人生、劇的に変わる、可能性もあります。

だから私はADHDに関しては、いったん治療をしてみて、使うかどうかを決めればいいんじゃないか、と提案するようにしています。

ADHD薬は、そういう意味ではほんとうによくできた内服だと思います。
コロナワクチンもそうですが、新しい薬を開発してくれる世界の天才たちに感謝しかありません。

だからこそ、的確に診断し、きちんとメリットデメリットを伝えていくのが自分たち現場の役割だと思っています。

ADHDはまだまだ見逃されていて、ほかの症状を治療されて改善していってないケースをよくみかけます。

当院では大人のADHDの診断治療も行っています。

もしかしたらとそうかも程度でも調べることですっきりするかもしれません。

お悩みのことがあれば、当院へご相談ください。

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