ADHDの内服の選択の仕方について、名古屋の児童精神科医が解説
ADHDの内服の選択の仕方について、名古屋の児童精神科医が解説
こんにちは、名古屋市千種区 児童精神科専門クリニック、医療法人永朋会 和光医院、加藤晃司です。
今回は、ADHDの内服の選択の仕方について、解説します。
ADHD内服は現在、コンサータ、ビバンセ、ストラテラ、インチュニブの4剤が保険適応となっています。
正直、臨床試験でプラセボと有意差がでたので発売になっているわけで、どれでも有効性はあるのは間違いないです。
しかし薬は実際に使ってみないとどの程度効果があるかは分からないものです。
だから使い分けはあったとしても、実際は使ってみた時の感覚がすべてだと思いますが、どれから使うかはある程度目安はあります。
簡単にいえば、コンサータ、ビバンセは朝飲んで、夕方から夜までの間には効果が切れる。
ストラテラ、インチュニブは24時間効果がある。
朝おきたときから、寝る時まで、ずっとなんらかの問題点があるのであれば、ストラテラ、インチュニブを選択することになります。
しかし学校にいる時だけ、仕事の時だけ、など困っている時間帯が限られているなら、コンサータ、ビバンセの選択となります。
不注意が改善したらどういう感覚になるか、試してみたいということであれば、使った日から効果を発揮するコンサータがいいでしょう。
副作用はそれぞれ違いますが、これもでやすい副作用があるだけで、みんなにでるわけではありません。
使ってみないとその副作用が許容できるかは分かりません。
メリットの方が大きくないと内服はどの疾患でも使う意味がありません。
しかしADHDは生まれつきの症状なので、本人にとっては不注意症状は自分にぴったりと張り付いています。
だから一度不注意が改善した状態を体感しないと、不注意がなんなのかも分からないかもしれません。
だから私はADHDであるならば、継続するかどうかはおいておいて、一度治療は試してみた方がいい、とは言います。
不注意は軽度だと見つけるのが難しいですし、大人になればなおさらです。
当院では大人から子供までADHDの診察を行っていますので、少しでも気になることがあれば、ご相談ください。
医療法人永朋会 和光医院
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