臨床情報 「読書の苦手な子供への提案 (文を読むことの苦手さに伴う)」
読書の苦手な子供への提案 (文を読むことの苦手さに伴う)
前回ブログの続きです。
『読書が苦手なお子さんに〜医学的な見地からの意見〜』
巷の意見でもよく聞くことですが、『子供の知育には読書が良い』という話です。 このことには異論はありません。 読書は、想像力や思考力、ボキャブラリーや知識…
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読書の苦手なお子さんはたくさんいらっしゃると思うのですが、
生活の理由(時間がない、本がない、好きな本を見つけられない)以外で、『見る力』の苦手さで本の読めない方への提案です。
「文章を見る力」は前回ブログに書きました通り、
1、目で対象を見る力
2、対象を見続ける力(集中力)
に分けられます。
例えば、以下の思い当たる方は該当する可能性があります。
文の読み飛ばしが多い、漢字の認識が苦手である、黒板書きの苦手さがある、日常的に見落としが多い、
文を読もうとすると、目や頭などが疲れやすい
集中力の保ちにくさがある
そういうお悩みのあるお子さんが「本の内容を理解する」にはどうしたら良いのか、
目からの情報入力の難しさがある際は、耳からの入力をお勧めします。
四角オレンジまずは、読み聞かせはどうでしょうか?
オーソドックスですが、お子様の場合、やはり読み聞かせは非常に良いです。
以下に書くオーディオブックに比べても、「この後どうなるのかな?」など会話をしながら双方向性に読める点がいいですね。
知育という観点でも、展開や登場人物の心情を話しながら読む聞かせを行うことは、読解力の向上が期待できるでしょう。
また、対人で行う温かみがあり、愛着形成や情緒の安定にも繋がることが予想されます。
しかし、難しい文章、長い文章では読み聞かせが難しいですね。
四角オレンジオーディオブック
長い文章の読み聞かせにはオーディオブックですね!
また、読み聞かせのお時間のない方でも、例えば車の移動中など、ささいな時間で聞くことができます。
本の種類は非常に豊富です。過去のブログにてオーディオブックの紹介を行いました。↓
『自分に合った情報入力の行い方。ビジョントレーニングについて』
いつかの豊田市美術館。雨上がりが美しいです。 半年前には予想だにしなかったコロナ禍に見舞われた状況が続きますが、僕自身のプラベートにおけるトピックと…
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四角オレンジビジョントレーニング
見る力の向上を目的とするトレーニングです。
これを行うことですぐに「本を読む力」が上がる!という即効性はありませんが、継続すると効果はあると思います。
・以下が以前に記載したビジョントレーニングの説明記事になります。
『視覚機能とは。目でみる能力とは。』
https://meiekisakomentalclinic.com/blog/902/
『ビジョントレーニングを行ったうつ病患者の例』
https://meiekisakomentalclinic.com/blog/916/
四角オレンジ集中力を上げるための治療
「見る力」の苦手さは、学習障害、注意欠如多動症の方にしばしば認める症状です。
もしも、これら疾患の症状を認める方がいらっしゃれば、疾患への対応を勧めます。
集中力の向上を望める内服薬をつかう可能性もあります。
名駅さこうメンタルクリニック
丹羽亮平