臨床情報 「日本のメンタルヘルス。カウンセリングをもっと活用できないか」
日本のメンタルヘルス。カウンセリングをもっと活用できないか
日米間における、メンタルヘルス・精神疾患への考え方の違いや、対応の違いなど、具体的に平易な文章で分かりやすく書かれています。
日本はもともと不安の高い気質、精神不調を我慢しやすい文化性をもつ国民性であり、メンタルヘルスへの積極的な対策が必要だと常々感じていました。
(日本人は不安を感じやすいセロトニン活性の低い遺伝子をもつ人が多い。
また、日本は「恥の文化」言われることがあるように「耐え忍ぶ」気質があり精神的な不調を我慢しやすい。
他者に悩みを打ち明けることに抵抗感を感じる方が多い)
アメリカのやり方がそのまま日本で受け入れられる訳ではありませんが、他国のうまくいっている点は少なからず導入してもよいと思います。
カウンセリングをより身近なものとして、家庭内の問題、友人関係の悩み、仕事の悩み、なんとなくの不安など、気軽に相談できるとよいと思います。(カウンセリングの保険適応を広がることを期待します)
また、カウンセラーが相談窓口として情報を共有できるならば、学校・職場への意見、家庭内の運営について他の家族も招いて話し合いの場を設ける、など心理療法以外の采配も可能になるとよいですね。
(現在は、こういった意見書の作成や環境調整について家族や支援員とのやりとりを行うのは、基本的に精神科医の仕事になります。)
名駅さこうメンタルクリニック
院長
丹羽亮平