抗不安薬か低用量ピルか ~月経関連の不調に~
抗不安薬か低用量ピルか ~月経関連の不調に~
前回の続きになるのですが、
月経関連の不調について低用量ピルの提案
低用量低用量ピルにて、身体的な不調以外にも、
精神的な不調(うつ、不安、イライラ、かんしゃく、ネガティブな思考、意欲低下など)
が改善することは少なくありません。
月経に関連した精神的な不調について、
これまで漢方や頓服の抗不安薬(デパスなど)を処方するケースがあるのですが、
症状へのお悩みが強い時には、低用量ピルの内服を考慮することをすすめます。
(婦人科等、医師診察による処方を勧めます)
例えば、
通院されている患者さんでは、
月経に関連した抑うつ症状の悪化、パニック発作の悪化などしばしばあります。
その際、症状により、抗うつ薬の増量
頓服で抗不安薬(デパス)
漢方薬の処方
などの対応がよくありますが、
低用量ピルの内服にて、精神的な不調が改善し、抗精神病薬が減薬したケースも少なくありません。
それでは、低用量ピルと抗不安薬のどちらがではより安全か、ということが問題になってきます。
低用量ピルのリスクについて、
・血栓症 (1万人に5~9人:極めて少ない)などのリスクの指摘がありますが、
個人的には、精神的・身体的依存をみとめる抗不安薬が減らせることは価値があると思います。
名駅さこうメンタルクリニック
丹羽亮平