統合失調症の初期症状はさまざまなので、かなり分かりにくいこともある、名古屋の児童精神科医が解説
統合失調症の初期症状はさまざまなので、かなり分かりにくいこともある、名古屋の児童精神科医が解説
こんにちは、名古屋市千種区 児童精神科専門クリニック、医療法人永朋会 和光医院、加藤晃司です。
今回は、統合失調症の初期症状はさまざまなので、かなり分かりにくいこともある、について解説します。
統合失調症は、少しずつ軽く、そして数もやや少なくなってきているように思います。
ですが、やはり存在はしています。
昔よりも、よりわかりくくなっているのもかもしれません。
幻覚、妄想、というよりは、やはり統合失調症の中核症状である、自我漏洩症状、をもっているのは間違いない。
自我境界があいまいになっていって、そのうちには自我境界に穴があいてしまうこともあります。
それは自分の思考が外にもれでたり、他人の思考が自分にはいってきたりすることなので、非常に怖い状況になります。
最初は漠然とした不安、恐怖からはじまり、少しずつ自我漏洩症状が強くなっていきます。
自閉性スペクトラム障害があると、さらにわかりにくくなります。
対人相互性の障害があるため、自我が固いというイメージがあるせいか、自我漏洩症状もでにくいと思います。
自他の区別ももともと苦手なので、その堺があいまいになっても、あまり恐怖を感じていないことも多いです。
そのため統合失調症の前駆症状から初期症状くらいでは気が付かれず、気づいたらかなり進行していることが少なからずあります。
自分の感情や思考を言葉に変換するのがもともと苦手だから、よけいまわりに伝わりにくいことも影響しているかもしれません。
発見が遅れれば、治療のタイミングも遅れます
病院にかかっていないことも多いのでしょう。
その他もいろんな理由で統合失調症がわかりにくいことはありますが、ASD合併例がもっとも気がつかれにくいのではないかと思います。
いつもと様子が違うというのはひとつのサインですので、少しでも気になることがあれば早めに受診するようにしてください。
何もなかったとしても、一度受診しておけば、何かあった時にすばやく相談することができます。
医療法人永朋会 和光医院
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