自我機能の回復には非常に時間がかかる、名古屋の児童精神科医が解説
自我機能の回復には非常に時間がかかる、名古屋の児童精神科医が解説
こんにちは、名古屋市千種区 児童精神科専門クリニック、医療法人永朋会 和光医院、加藤晃司です。
今回は、自我機能の回復には非常に時間がかかる、について解説します。
どんな主訴で来院したとしても、病名とその人の病態の重さは比例しません。
うつ病でも病態が軽い人もいれば、不安障害でも病態が重たい人もいます。
それはASDやADHDでも同様です。
生育歴が悪いと、基本的に病態水準は重たくなる傾向にあります。
特に0歳から5歳くらいまでの生育歴が非常に重要です。
そして病態が重たいと、自我機能の低下を認めます。
この自我機能が低い状態だと、自己評価もかなり低いですし、基本的信頼感を獲得することができる、他人との関係もうまくいかないことが多いでしょう。
漠然とした不安も認めてしまうかもしれません。
こういう状態から、自我機能の改善をはかっていくわけですが、ほんとうに長い時間がかかります。
まさに育てなおしに近い、と思います。
10年くらいたって、だいぶ元気になったかなと、思うことが多いです。
生育歴が悪かったぶんだけ、育てなおしにも時間がかかります。
だからよくならないことをあせらないでほしい。
その不安をキープすることも自分にとって意味があります。
医療法人永朋会 和光医院
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