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子育ては手がかかって当たり前、むしろ手がまったくかからないことは心配、名古屋の児童精神科医が解説

子育ては手がかかって当たり前、むしろ手がまったくかからないことは心配、名古屋の児童精神科医が解説

こんにちは、名古屋市千種区 児童精神科専門クリニック、医療法人永朋会 和光医院、加藤晃司です。


今回は、子育ては手がかかって当たり前、むしろ手がまったくかからないことは心配、について解説します。

子育てには基本的には手がかかります。

それは通常発達の場合、人見知り、後追い、一次反抗期、分離不安、などなど、一人にしておくことができないイベントが立て続けにおこるからです。

手がかかりすぎると母親は大変ですが、まったく手がかからなかった、というのはちょっと気になります。


つまり一人にしておいても平気だったということが多いので、その場合、愛着の形成がなんらの理由でうまくいっていない、ことを意味します。

与える側に問題があることもありますが、多くは子ども側の愛情のレセプターの問題になります。

自閉症スペクトラム障害の場合、対人相互性の障害があるため、母親との愛着形成がうまくいかないことがあります。

そうすると、人見知り、後追い、分離不安などが認められず、母親以外の人でも、母親でも、本人の態度はあまり変わらないということがおこります。

他人に預けやすいですが、母親との愛着形成の問題は、成長するにつれ、他者との2者関係の問題へと発展していきます。

他者の心の理解の苦手さ、が学童期での集団生活での困難さを認めるかもしれません。


このように幼児期に手がかかりすぎなかったことは、もしかしたらASDの可能性を考えなくてはいけないかもしれません。

上記のようなことがあれば、早めに児童精神科へご相談ください。

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