自閉症スペクトラム障害(ASD)はやはりまだまだ見逃されていることが多い、名古屋の児童精神科医が解説
自閉症スペクトラム障害(ASD)はやはりまだまだ見逃されていることが多い、名古屋の児童精神科医が解説
こんにちは、名古屋市千種区 児童精神科専門クリニック、医療法人永朋会 和光医院、加藤晃司です。
今回は、自閉症スペクトラム障害(ASD)はやはりまだまだ見逃されていることが多い、について解説します。
大人の方をみていると、主訴は、気分の落ち込み、体調悪い、不眠、頭痛、不安、などなどたくさんありますが、それは結果としてその症状がでていることが多いです。
大人だから、当たり前なのかもしれません。
多くの方が、仕事やプライベートでの対人関係でのストレスやトラブルが原因で心的負荷をうけ、なんらか調子が悪い、ということが多いです。
仕事がうまくいかない、失敗が多い、という中にもなぜそうなっているかを分解していくと、コミュニケーションでの問題や、状況理解力、などが原因でうまくいっていないことが多いです。
その裏側にASDが存在していることがたびたびあります。
本人の主訴が発達障害診断目的、とかではないので、どのあたりまで扱うかは悩むところではありますが、うまくいっていないことを深堀していったときに、ASDの要素のことに少しでも自覚がありそうなら、少しずつそのあたりの話をしていくこともあります。
難しいのが、ASDの主病態である、対人相互性の障害、つまり他者の心の理解の苦手さは、本人が自覚できていないことが多いことです。
他人から指摘されて気が付いたとしても、どこまで自分ができていないのか、自分で判断するのはかなり難しいです。
ですので、苦手さを自覚できていたら、ちゃんと検査して数値化していくことも重要になります。
苦手さが自覚できれば、対策も考えていくことができます。
コミュニケーション力をあげていくために、カウンセリングを利用する、という選択肢もあるでしょう。
とにかく根源的な原因が分かった方が、アプローチしやすくなるのは間違いないです。
最終的に出現した症状に対して内服使っているだけでは、何も解決しないからです。
そして他のクリニックから紹介されてくる大人の方の中でASDやADHDが見逃されている方はかなりいます。
少しでも気になることがあれば、当院へご相談ください。
医療法人永朋会 和光医院
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