強迫性障害、結構ASDのこだわりと同時に存在している、名古屋の児童精神科医が解説
強迫性障害、結構ASDのこだわりと同時に存在している、名古屋の児童精神科医が解説
こんにちは、名古屋市千種区 児童精神科専門クリニック、医療法人永朋会 和光医院、加藤晃司です。
今回は、強迫性障害、結構ASDのこだわりと同時に存在している、について解説します。
強迫、汚れが気になる、数が気になる、手順が気になる、鍵をかけたかが気になる、儀式的なことにこだわる、ものを置く場所が気になる、などなどなんでもいいのですが、強迫、つまりは自動思考、頭に自分の意志とは関係なく自動的に思い浮かんでくる、そして、それを打ちけすために脅迫行為をする。
そして、それに対し苦痛を感じている
これが強迫です。
しかそ自閉症スペクトラム障害(ASD)昔でいうところの、PDDNOSまでいれたら、日本はASDの頻度が高いと思います。
強迫でも、ASDのこだわりが混ざっていることは、かなり多い。
そうすると何が起きるかというと、ただでさえ内服が効きにくい強迫が、さらに効きにくいことになります。
やりたくてやっていることを、内服ごときでとめれるものではないからです。
そして周りがそれは悪いこと、良くないことだからやめなさいと、となると、本人の自己評価が下がってきて、病態水準がさがり、よりこだわり的な強迫がひどくなっていく、という悪循環に入っていくことがあります。
単純に症状のことで怒られすぎたり、生活につかれてきたりすると、うつっぽくなってきて、より強迫、こだわりが目立つようになることもあります。
ASDの方を見つけてあげることができれば、そっちのせいで日常生活でうまくいっていないことを発見してあげることができれば、ストレスが減って、全体として病態が改善し、結果として強迫もよくなるかもしれません。
とにかく内服は効きにくいですし、抗不安薬や、抗精神病薬なんか下手に使ったりすると、ボートしたり、思考力が落ちて、余計にストレスを感じて強迫の方が悪化するかもしれません。
薬がきかないなら、心理療法にもっていきたいところですが、あまりに調子悪いと心理療法をやることもしんどいこともあるかもしれません。
そういう時は、少し症状に戦う力をつけるためにも、TMS治療とかを少しつかうのも手ではあると思います。
本質的な戦いをしていく前に、状態が少しでも上向いていた方がいいにこしたことがないので、当院ではTMSを勧めることもあります。
典型的な強迫も、精神病圏への前駆症状のことがあるから注意が必要ですが、ASDが混在しているときも、内服が効かないから変に増やしてしまって悪循環パターンに陥りやすいので、これも注意が必要です。
治療が停滞している方は、このようなケースの可能性ありますので、当院へご相談ください。
医療法人永朋会 和光医院
医療法人永朋会はこちら